早稲田の時に初めて作った餅花は要領が解らなく熱々の餅に火傷しそうになりながら強風の中、外で一人餅を懸命につけたことが思い出された。なんてストイックな餅花つくりだったのだろう。思いを込める所では無かったものの華やかな(食紅のさじ加減がわからなかった!)紅白の餅花が出来、道行く人達にも楽しんでもらえた。今年はそんな教訓を生かしひっそりと美しい餅花にしたいな。そこでスタッフのあっちゃんに団子を作ってもらうことにした、この団子はあっちゃんが秋に月見うさぎを作った時のレシピで(後々語り継がれるあっちゃんの面白秘話は次回に)長芋と上新粉を半々にこねてこねて渡してくれた。ふっくらと丸く幸福そうでとてもいい、柳はその長さを生かす為、上の方から吊るすように生ける。そこに団子を少しずつちぎり繭の形につけていく、この作業を姉と二人で進める。姉は「美味しそうだね、豊作になるね」と言いながら楽しそうにつけていく「コツは?」と聞く姉に「太い枝にはやや大きく、細い枝には小さく」と私。多分この言葉だけでいいはずだ、間隔の取り方や奥行きの出し方などはデザインのキャリアをつんできた姉には言葉にする必要はない(葉歩花庭のパンフレットやさし絵は全て姉に手がけてもらっている)。こんな作業にも確実に仕事の美しさやその人自身の感覚が表れる。出来上がった餅花には細い枝にはホントにちいさい団子がほんの少しだけついていて美しい本当に信頼できる人である。おかげで今年の餅花飾りはあっちゃんと姉の手伝いもあり素敵に仕上がりました。 どうもありがとう
2008年いい年になりそうです。
miharu.h
餅花とはその昔から繭の形の餅や団子を
つけて神棚や床の間に供え、養蚕の成功や
農作物の豊作を祈願する縁起物のお飾りです
本来はわらに餅や団子をつけて穀物の
実った様子を表したのがもともとの形の
ようですが、現在では地域によって様々な
枝が用いられています
葉歩花庭では柳を用いました。
柳は落葉樹の中でみな葉を落としても
最後まで葉が残り、しかも春一番に
萌え出るのでその生命にあやかって
健康と一陽来復を祈る枝です
昔は旅立ちを祝う枝ともされて来ました
お客様の二〇〇八年が健康で豊作の年と
なりますようにお祈りいたします