先日、誠文堂新光社さんから出版されている“フローリスト”3月8日発売の四月号に、
葉歩花庭の生け花が4ページにわたって掲載されました。
こちらは、月刊“フローリスト”さんと“木村硝子店”さんによる企画のページです。
葉歩花庭は、今まで何冊もの雑誌に掲載していただきましたが、
撮影の中心はもちろん、お料理によるものでしたので、
今回は、はじめての花の雑誌撮影とあって、背筋の伸びる思いでした。
願うのは、いい表情をした花達に出逢えますように。
雑誌の撮影は、約一カ月前にあるもの・・時は二月。
植木鉢の花は末枯ればかり、真冬爛漫を生けたいところですが、
春を探しに行かなくちゃ。と花市場へ。
どんなに沢山の花達が並んでいても、まだまだ温室で育てられたものばかり、
山の空気や豊かな表情を持った花には出逢えずに。
ならば、南青山の花長さんへ。と。
ああ別世界。
さまざまな枝の花。そして椿の葉の表情の豊かなこと、紅葉に黄葉の照葉
常緑樹の冬の姿もすばらしや・・花より葉の私にとって、しびれる光景ですが、
いけない、いけない、今日は春をみつけに来たのだから、浮気は無しよ。
ふと見上げれば、やわらかいピンクの木蓮が・・・、まあ、なんて・・一目ぼれです。
うっとりとしてたら、お店の方からお声がかかりました。
花長さんのご主人能村さんです。
畏れ多いのですが、ご相談を持ちかけましたら、とてもご親切にとても真剣に考えて下さり、
「解っていたら、もっと仕入れておくこともできたのですが」と。
とんでもなく恐縮なお言葉をいただいて、私なんてお得意さんでもなく、はじめてお会いしたのに。
やはり素敵なお花の並ぶお店は、全てにおいて素晴らしいのです。
今日選ぶ花はもう、能村さんにおまかせしようと思いました。
何を選んで下さるのかが、とても楽しみになってしまいましたから、
次から次へと御提案下さる花達は、そうそう、こういうお花と出逢いたかったのです。という姿ばかり。
菫も菜の花も小さな鉢植えでおすすめ下さいました。ほっそりとした菜の花の健気さ。
市場の菜の花は、お浸しにして食べようかと思うくらい極太で真っすぐでしたから。
そして最後に何も言わなかったけど、最初に一目ぼれをした木蓮をおすすめして下さいました。
すばらしい。。。。
あとは、生けるのみと緊張が走りましたが、
器も定まっていなかったのに、
何だかするすると、気持ちよく花がおさまるところへ導かれていくような
自然な流れを体験しました。
ありがたい限りです。
次の日の撮影も、たのしく進んで、
カメラマンは女性の三浦さん。
なかなかこの表情を捉えてほしい、この角度でというのは、難しいことなのですが、
欲しかった表情以上に仕上げて下さって、さすがの腕です。
ライターさんも女性の宮脇さん。
私もシェフも、いろいろと無駄口も多く、楽しくおしゃべりをさせて頂いたにもかかわらず、
伝えるべきところをきれいに編集して下さり、すっかり楽しく読ませて頂く読者にさせていただきました。
大関編集長も木村硝子の木村さんも、お食事にもいらして下さったり、
発売より一足先に“フローリスト”を届けて下さり、
温かいお気持ちに感謝しております。
みなさんのおかげで貴重な体験をさせて頂くことができて、
またひとつ、勉強になりました。
花を通じて出逢いを頂き、人とつながってゆくことは何よりも楽しいことです。
ありがとうございました。
■ お世話になった方々
誠文堂新光社
http://www.seibundo-shinkosha.net/
花長さん
http://navitokyo.com/03-3407-0211/
木村ガラスさん
http://www.kimuraglass.co.jp/
2012年03月19日
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