2009年10月30日

築地日記 VOL.6 松茸様

今年もまた、国産松茸が市場の八百屋にずらり。
色々な値段を付けてキノコの宝石箱のように木箱に入り、店頭に並べられ、料理屋の買い手を待っている。
だから葉歩花庭では国産松茸の事を「松茸様」と呼んでいる。
葉歩花庭 042.jpg国産ものは外国産とはやはり違う。
香りはもちろん水気がなく、しっかりとして持ちもいい
国産松茸は値段が時価なので、同じ程度のものが毎日値段が上下する。
何千円〜何万円まである。

葉歩花庭 043.jpgたとえばある日、形が良く土瓶蒸しに最適な岩手産を購入。
使いやすく手ごろなのはやはり値段もそれなりだ。
5日後に同じ程度のものが倍値になっていた!
「あの時買っといてよかった〜!」
今年は特に松茸の入荷が薄いようで、例年より高い様だ。

「高いな〜?!」
なんて時間をかけて考えていると、他の料理屋さんに持っていかれてしまう。決断力が必要だ。
だからこの時期の市場の八百屋は、僕にとってギャンブルに近い。
ついつい市場の帰りがこの季節は遅くなってしまう。

葉歩花庭 022b.jpg葉歩花庭のお客さんは美味しいものを沢山知っている方が
多いので、ちゃんとしたものを食べて頂く為に、
市場に足蹴に通って、食材を吟味する目を養っていこう! 
これも修行のひとつだ。

四季で変わる日本は食材の宝庫。
秋の味覚は料理屋にとって特別な時期だと思う。
最盛期の松茸様の味と香りを、ぜひ召し上がりにお越し頂きたい。

松茸が終わるとおせちのカラスミの用意。 神楽坂のグルメ猫に取られないように対策を練ろう。
そして今年もあと3カ月で終了。
1年は本当に早い。あともうひと踏ん張りだ がんばろう!

葉歩花庭 050.jpg葉歩花庭 048.jpg


posted by naoko at 00:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | シェフの築地日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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