2008年09月27日

楽食旅紀行vol.7 クロアチア紀行「アドリア海の真珠」ドブロヴニク

RIMG0138abcd.jpg


03360244a.jpg日本人にはあまり馴染みのないクロアチアという国を認識したのは、1998年にフランスW杯で日本の対戦国となった時からでした。
その後2006年のドイツ大会でも対戦し、サッカー好きの私は2度もサポーター達との交流の機会を得ました。(写真は2006年ドイツW杯)
以前は旧ユーゴ内戦の暗いイメージがありましたが、彼らはラテン系と全く同じ乗りの良さ! フレンドリーで大層陽気な人々でした。
それもそのはず。クロアチアはアドリア海を挟んでイタリアの対岸にあり、昔からヨーロッパの人々のリゾート地。美しい紺碧の海だけでなく、千年以上の歴史と文化の融合を経た数々の遺産がある魅力的な国です。近年、内戦の傷跡から見事に復興し、日本からの旅行者も急増しています。
IMG_1727a.jpg今回は、一番人気の南部の「アドリア海の真珠」と称されるドブロヴニクのレポートを写真を中心にご紹介します。
クロアチアの南部、アドリア海沿岸地域一帯をダルマチア地方と呼びますが、ジブリアニメの「紅の豚」で主人公マルコが飛んでいる風景… 
青い空、青い海、数々の島、赤い屋根と白い壁…それらの景観は、ここが舞台だそう。あの光景が間違いなく眼の前に広がっていました!
その中でも最も美しいとされるドブロヴニク旧市街は、まるで海に浮かぶ都市のよう。ここは15〜16世紀に地中海貿易の拠点として栄えた城塞都市で、歴史的・文化的建造物の宝庫です。
IMG_1681.JPG城門をくぐると、そこは中世にタイムスリップしたかのような町並みが広がり、大理石の石畳のメインストリート沿いには修道院、大聖堂、宮殿、博物館などが点在しながら港へと続いています。
静かな古都を満喫するつもりが、実際は世界中の人々が大挙して訪れる大観光地で、私たちはまるで映画のセットのエキストラ軍団のよう。
それでも狭い迷路なような路地に入り込むと、そこは地元の人々の生活空間… ゆっくりと時間が流れているような安らぎがありました。あきらかに観光客用なのに人混みを避けるようにお店を広げていた女性の笑顔がとても素敵でした。
RIMG0168a.jpg高い城壁は街を一周することができて、狭い階段を登ったり降りたり、歩くこと約1時間… 海と街の絶景を眺める空中散歩を堪能しました。
1991年に勃発した内戦の傷跡は、一見では分からないくらい完全に修復されていましたが、よく見ると煉瓦の色や石垣、彫像などは少し色が違っています。それがまたモザイク模様となって絶妙な美しさのアクセントになっています。この歴史的価値の高い街も爆撃の被害は相当大きかったようです。
IMG_1704.JPG世界中のボランティアが修復に貢献したとの事で、ユネスコの危機遺産から脱して1998年に旧市街は世界文化遺産に登録されました。
荘厳な大聖堂や博物館見学はもちろん旅の目的の一つですが、高い所から風景を眺めたり、狭い路地を散策するのが何よりも好きです。
また、カフェでのんびりしながら街ゆく人々を観察する事も…
徒歩で十分周れる小さい都市ですが、時間に制約のあるツァーでは1日の自由行動でもやや消化不良。すぐ近くのビーチで旧市街を眺めながらの日光浴や、小島巡り・近郊への小旅行… 
ドブロヴニクは旅の拠点としてゆっくり滞在するのに最適です。
青い海と文化遺産、そして平和を願い復興にかける人々のパワー。素朴で温かいホスピタリティ… 
来年には街を一望できるスルジ山のロープウェイも改修されると聞きました。ドブロヴニクは更に観光都市としての発展を遂げることでしょう。

さて、アドリア海の新鮮な海の幸は大層美味揺れるハート イタリア料理と同じ調理法で、塩とオリーブオイル、トマトなどで味付けされているので、とても馴染みやすく旅行中は一度も外れはありませんでした。
中でも、スズキと細切りズッキーニの包み焼きは絶品!(下の写真左上)
ツァーの団体料理でこんな美味しい一皿に出会えるなんて驚きです。全部とは言いませんが、団体ツァー利用に慣れたレストランは作り置きも多く、美味しいとは言い難いモノも少なくありません。
どうやら現地旅行会社が競争して極上の料理をプレゼンしているからだそうです!
この辺りも現在のクロアチア旅行の魅力かもしれませんね。
興味のある方は、ぜひ早めに訪問されることをお勧めします。
IMG_1383a.jpgIMG_1525.JPG
IMG_1607.JPGIMG_1448.JPG

今回は大手旅行社のチャーター直行便のツァーを利用しましたが、ヨーロッパ各地からアクセスできます。
クロアチアだけでなく、スロベニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、モンテネグロなどの近隣諸国も周遊しました。そのお話はまた別の機会に!


文:葉歩花庭 オーナーの従姉妹。職業「旅人」を目指す食いしん坊。



posted by naoko at 00:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 楽食旅紀行 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック